鳥取県鳥取市は、日本で人口密度が最も低い県庁所在地として知られています。山陰地方に位置し、この地域の美しい景観への玄関口となっています。鳥取は、魅力的な歴史だけでなく、様々な美味しい特産品も提供しています。名産の二十世紀梨や松葉ガニから、極上の白イカや高級和牛まで、鳥取の食はきっと誰もが満足することでしょう。この地域の豊かな食文化を体現する老舗の飲食店や伝統菓子店を訪ねる機会をお見逃しなく。
きっこうや—— 1868年創業

本町一丁目バス停から徒歩わずか4分、鳥取駅からも徒歩約16分という便利な場所に、老舗の老舗「きっこうや」があります。きっこうやに近づくと、古き良き時代の趣を漂わせる外観が、訪れる人を店内へと誘います。魅力的な店構えは、店内に眠る宝物を予感させ、職人の技が光る逸品の数々を、道行く人々に届けます。
鳥取県屈指の伝統菓子店として高い評価を得ている、歴史ある和菓子店です。その興味深い歴史は、1632年(寛永9年)、岡山県吉香から鳥取県への移転という画期的な出来事に遡ります。鳥取藩主の遷都を契機とした移転により、吉香屋のつつましい歴史が始まりました。
染色業を営む亀甲屋は、1868年(慶応4年)に創業し、代表作である「亀甲もなか」の製造を開始。新たな時代を切り開きました。最高級のもち米でサクサクとした皮を、厳選された北海道産の小豆で作られたなめらかで甘い餡を特徴とする伝統菓子です。職人の手作業による繊細な技が光るこの逸品は、一つひとつの繊細な部分に、緻密にデザインされたべっ甲模様が施されています。この創業は、亀甲屋の歴史において重要な節目となり、伝統の技を守り続ける菓子屋としての地位を確固たるものにしました。
きっこう屋の商品は、看板商品のきっこうもなか以外にも豊富です。中でも私のお気に入りは「鳥取ブランケットケーキ」。期待をはるかに超える美味しさでした。一口食べた瞬間、その素晴らしい品質に魅了されました。しっとりとした食感はまさに至福のひととき。一口ずつ味わううちに、ブランデーの繊細な香りとほのかな甘みが絶妙に絡み合い、洗練された味わいが余韻として残りました。
鳥取ブランケットケーキは、味だけでなくパッケージも魅力の一つです。パッケージには、鳥取県の特産品や郷土玩具を美しく描いたイラストが描かれており、この工夫が、ただ美味しいだけでなく、思い出に残る素敵なお土産へと昇華させています。
さらに驚いたのは、ブランケットケーキのサイズの豊富さです。大中小と、好みに合わせて選べる豊富なサイズ展開。大サイズでも1200円と、この贅沢な逸品にしてはリーズナブルな価格設定です。
購入した小サイズは大満足でしたが、正直言って大きいサイズを選べばよかったと後悔しています。食欲をそそる風味と魅惑的な香りに、もっと食べたくなってしまいました。次回は必ず大きいサイズを選んで、甘党の私の心を満足させたいと思います。
住所:鳥取県鳥取市片原2丁目116
写真より: https://tottori-ichi.jp/tenpo_syouhin_list.php?id=614/亀甲や2023/7/26