Wasabi

わさび:有名な日本の調味料

わさびは日本料理で最もよく使われる調味料の一つです。寿司にはよくわさびが添えられます。しかし、これまで食べてきた刺激臭のある緑色のペーストが本物のわさびではなく、粗悪な代物だったと知って驚く寿司客も多いかもしれません。スーパーやレストランで売られているわさびのほとんどは偽物です!

ワサビとは

わさび

わさびは日本原産の辛味調味料です。寿司、刺身、そばなどによく使われる万能調味料です。わさびは料理に独特の風味を加え、病気の予防にも役立ちます。わさびに含まれるイソチオシアネート(ITC)には殺虫作用と抗菌作用があり、寄生虫や食中毒菌による食中毒を効果的に軽減します。

ワサビは「ワサビ科ワサビ属」(Wasabia japonica)とも呼ばれ、アブラナ科に属し、キャベツ、カラシナ、ダイコンの仲間です。ワサビは茎の一部を流水に浸す必要があるため、谷底に自生します。この特殊な環境のため、商業的に栽培するのは困難です。そのため、ワサビは1キログラムあたり最大300ドルの値が付くこともある高価な植物です。日本では、伊豆半島がワサビの主要産地であり、日本のワサビ生産量の約70%を占めています。

本物のわさびは、ワサビの根から作られます。伝統的なわさびの作り方は、わさびの根を鮫皮ですりおろすことです。日本でよく使われる「鮫皮おろし金」は、最高級のおろし金は実際にサメの皮を使っていますが、安価なものは表面が人工素材で、名前だけが使われているため「鮫皮おろし金」と呼ばれています。すりおろすことで、わさび独特の辛味の源であるITC(糖質)が放出されます。このおろし金を使うと、味が少し良くなると言われています。

わさびの歴史

わさび

わさびは今や日本の食文化において重要な位置を占めています。飛鳥時代(538~710年)には薬用として使われていましたが、江戸時代(1603~1867年)になって初めて調味料として使われるようになりました。

江戸時代初期、日本人は意識的にワサビを栽培し始めました。当時の幕府であった徳川家康は、その味とワサビの葉が徳川家の家紋に似ていることから、ワサビに惚れ込みました。

江戸時代後期には、わさびを使った寿司のアイデアが広く普及しました。当時は食品の保存手段が乏しかったため、人々はわさびを細菌の増殖を抑え、食中毒を防ぐために利用しました。大正時代初期(1912~1926年)には、粉末わさびが発明されました。お茶の加工技術に習い、人々はわさびを乾燥させて粉末にすることで、保存と輸送を容易にしました。

偽わさびvs本物わさび

わさび

実は、「わさび」を食べたことがあると思っても、実際には偽物のわさびしか味わっていないという人が多いのです。日本語で「本わさび」は日本で栽培されたわさびを指し、「西洋わさび」はヨーロッパ原産の西洋わさびを指します。本わさびはヨーロッパ産の西洋わさびよりもはるかに高価です。そのため、ほとんどの「わさび」は西洋わさび、少量の本わさび、コーンスターチ、着色料を混ぜ合わせたものです。一般的に、これらの偽物わさびには本わさびが3%以下しか含まれていません。

わさびは通常、ペースト、粉末、根わさびの3つの形状で販売されています。本物のわさびは、わさびの根をすりつぶしたもので、他の添加物は一切使用されていません。しかし、保存や輸送のために化学安定剤の使用は避けられません。そのため、購入するわさびが本物かどうかを判断するには、成分表を確認することが重要です。

本物と偽物のわさびは、食感と風味において明確な違いがあります。粘り気があり、滑らかで、ペースト状のわさびは、本物はザラザラと硬く、通常は偽物です。すりおろしたてのわさびは、魚の繊細な風味を引き立てるほどマイルドな「すっきりとした」辛さです。偽物のわさびは、ピリッとした辛みがあり、寿司の風味を完全に圧倒してしまいます。

わさびの入手が困難で価格も高いため、スーパーマーケットで販売されている安価なわさびのほとんどは、わさび本来の風味を再現するために代替原料を使用しています。残念ながら、偽物のわさびはスーパーマーケットだけに限った話ではありません。海外のレストランで本物のわさびを提供しているのは、わずか5~10%程度だと言われています。そのため、本物のわさびを食べたいなら、高級日本料理店に行くのが最善の選択です。高級レストランでは、すりおろしてから約15分で風味が失われてしまうため、常に新鮮な状態で提供されます。

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